023 純粋な友情が変質した

藤原景裕が去った後、村上念美の背中はすでに冷や汗でびっしょりになり、顔色も少し青ざめていた。

藤原景裕が怒ると、その結果は想像を絶するものだった。

周りの人々は藤原景裕が去った後、またおしゃべりを始めた。

「見たでしょう、三十年河東三十年河西というように、今や藤原さんは彼女を全く眼中に入れていないわ。さっきも彼女をまともに見ようともしなかったわ」

「そうよね、どんなに美しくても無駄よ。男というものは、浮気する女を好きにはならないものよ。ましてや、自分の兄弟と関係を持った女なんて」

「そうそう、特に藤原家のような名家では、それに藤原さんはどれほどプライドの高い人か」

周囲の人々の冷やかな言葉を聞きながら、村上念美は軽く唇を噛み、心の準備はすでにできていた。その後、体を回して隣の景山瑞樹を見て、口を開いた。

「景山様の思惑は外れたかもしれませんね。私の藤原景裕への影響力は、あってもなくてもどちらでもいいものです」

景山瑞樹は村上念美の言葉を聞いて、黒い瞳を細め、鋭い視線を周囲に走らせ、おしゃべりな女たちを黙らせた後、口元に不良っぽい笑みを浮かべた。

「村上念美、決して自分を過小評価しないでくれ」

景山瑞樹の言葉を聞いて、村上念美は反問した。「そう、では自分を過小評価しないようにします。それなら推測させてください、あなたは私を利用して藤原景裕に復讐しようとしているのでは？」

そうでなければ村上念美は他に良い理由が思いつかなかった。

三年前、自分を利用して藤原景裕に対抗しようとする人は数え切れないほどいた。

このビジネス界では駆け引きが絶えず、正直なところ、景山氏と藤原氏が敵対していることに村上念美は驚かなかった。

「君に対して、俺は惜しくなってきた」

景山瑞樹は村上念美のこの質問を避け、むしろ直接村上念美を抱き寄せて、脇にあるビュッフェへと向かった。

「補償として、後で村上氏の香水ビジネスに役立つ人を何人か紹介してあげよう」

「ええ」

村上念美は頷いた。すでに藤原景裕を怒らせてしまったのは仕方のないことだった。

せっかく来たのだから、景山瑞樹の言う通り、ビジネス界では人脈が重要だ。

村上念美は美しい瞳を暗くし、機会を見つけて必ず景山瑞樹のやつを痛い目に合わせてやろう、男の下着にヒ素をまいてやろうと思った。

……