066 若者よ、節制せよ

村上念美は景山瑞樹が本当に自分を病院の男性科に連れて行くとは思わなかった。

これは本当に恥ずかしい状況だった。

普通に病院に行くのは問題ないが、男性科となると...ほとんどが夫婦か、あるいは男性患者一人だけだ。

景山瑞樹は不良っぽい態度で、受付もせずに直接村上念美の手首を掴んで主治医の診察室まで連れて行き、ドアを閉めると、眉を上げて主任医師を見ながら勝手に口を開いた。

「体を検査してくれ、俺は病気だ」

村上念美:「……」

誰が自分から病気だと言うだろうか?

村上念美が呆然としていただけでなく、医師も少し驚いていた。

すぐ後に入ってきた看護師が急いで尋ねた:「こちらの方、受付はされましたか?」

「出て行け……俺、景山瑞樹が受付なんか必要あるか?このビル自体、俺が資金出して建てたんだぞ……」

景山瑞樹の一喝に、看護師はそれ以上質問できなくなった。その後、景山瑞樹の身分を認識すると、主治医の耳元で何かささやき、主治医はさらに緊張した様子になった。

「景山様……どこかお体の具合が悪いのですか?」

「彼女に聞いてくれ、俺に何をしたのかを」

村上念美:「……」

景山瑞樹の言葉とともに、看護師と主任は一斉に彼女を見た。村上念美の小さな顔は一瞬で真っ赤になった。

この質問を男性科でされると、どう聞いても曖昧な意味に聞こえる。

景山瑞樹は不良っぽい態度と軽薄な振る舞いに慣れており、整った顔立ちはさらに妖艶さを増していた。主任は村上念美が恥ずかしがり屋だと見て取り、すぐに咳払いをして口を開いた。

「若い方は...節制が大事ですよ、あまり刺激的なことをしないように、特に難易度の高い体位なんかは、絶対に避けた方がいいですよ」

村上念美:「……」

誤解されている。

村上念美は弁解のしようがなく、急いで言った:「違います...あなたが考えているようなことじゃ」

景山瑞樹はそれを聞いて目を細め、説明しようとはせず、代わりに眉を上げて言った。

「なに、お前がやったことを認めないのか?」

村上念美:「……」

そう...最初は自分がやったことだ。

村上念美は少し後悔し、さらに説明できなくなった。