村上三女さん...評判が悪く、有名なのだ。
しかし、大旦那様の態度も自分の心を温めた。
...
昼、村上念美は大旦那様と一緒に食事をし、来春さんに電話して食事を持ってこなくていいと伝えた。
景山大旦那様は小切手を取り出し、村上念美の前に差し出した。
「娘よ、これは私の全財産だ。使いなさい。」
村上念美は小切手の金額を見た。およそ一千万ほどだった。
「このお金はね、すべて清いものだよ。普段、孫たちや息子、嫁が私に孝行してくれたものだ。昼に電話をかけて初めて知ったが、村上氏は最近資金が必要なようだね。」
村上念美は美しい瞳を見開き、その後首を振った。
「大旦那様、ご存知でしょうが、村上氏は今や底なし沼のような状態で、赤字経営です。このお金をいただいても、大部分は戻ってこないかもしれませんよ。」
「構わない、心配するな。私はただ、君が苦労しないようにしたいだけだ。一人の女の子が会社を支えるのは容易ではない。私の孫娘たちも会社を経営しているから、よく分かっている。」
村上念美はその言葉に心が温まり、大旦那様の真剣な目を見て、彼が単なる社交辞令ではないことを理解した。
「娘よ、安心しなさい。私は純粋にあなたの性格が好きなだけだ。景山瑞樹とは関係ない。あなたと彼の将来の関係は...彼の運と実力次第だ。」
大旦那様のこの言葉はさらに誠実で、村上念美は軍人は一言九鼎で、嘘をつかないことを知っていた。
村上念美の心は信じられないほど温かくなったが、それでも断固として首を振った。
「結構です。私はすでに村上氏のための資金を見つけました。だから大旦那様、私のことを心配しないでください。信じてください、嘘はついていません。」
村上念美は真剣に答え、大旦那様は彼女の態度が断固としていることを見て、ようやく手の小切手を引っ込めた。
「わかった。必要になったら、いつでも私に言いなさい...」
「はい、遠慮なんてしませんよ。」
...
村上念美は景山大旦那様が語る過去の軍隊での面白い話や、彼と藤原大旦那様との友情について聞き、感慨深くなった。
実際、当初藤原景裕が入隊したのは、藤原大旦那様の願いでもあった。
大旦那様の言葉によれば、男が軍隊を経験しないなら、それは無駄に生きたも同然だという。
「当時、藤原景裕も軍隊で大変だったでしょうね?」