138 紳士も流氓になれる_5

景山大旦那様は景山瑞樹の怠惰な背中を見て、怒りが込み上げてきた。

「恋愛は男から積極的にならないといけないのに、この孫は積極的になれそうにないな。」

藤原大旦那様はそれを聞いて苦笑した。

どの家にも一冊の読みにくい経典があるものだ。

「もういいよ、もういい。見ていても彼が嫁を出現させることはできないよ。」

「はぁ...」

景山大旦那様は頷いて、諦めるしかなかった。

後で良い方法を思いついたら、必ずこの孫をこらしめてやろう。

...

相馬紗奈は別荘に戻ると、すぐに木下警官に電話をかけた。

「木下警官、服部社長の状況はどうなっていますか?」

「すでに拘留されています...相馬先生、ご安心ください。」

「はい、大体の刑法はどうなりますか?」

「一般的に言えば、暴力や脅迫、またはその他の手段で強姦を意図したり、強姦を目的とした犯罪は、3年以上10年以下の有期懲役が科せられますが、服部社長の場合...正直言って、それほど深刻ではないので、おそらく3年の刑になるでしょう。」

相馬紗奈はそれを聞いて頷いた。「はい、わかりました。」

相馬紗奈の美しい瞳が暗くなり、その後静かに言った:「服部社長が共犯者が沢田家の人々だと白状しても、立件できないのでしょうか。」

「そうですね、証拠がなければ...難しいですね...それに常識的に考えても通じません...結局...」

木下警官は言いかけて止まった。「結局、相手はあなたの家族ですからね。」

「わかりました、木下警官、ありがとうございます。」

「相馬先生、どういたしまして。以前は、熊谷紗奈の事件でたくさん助けていただきましたからね。いつもあなたの恩に感謝しています。今回も何か手伝えることがあれば、すぐに言ってください。」

「はい。」

「相馬先生、明日証言を録取するためにお越しいただく必要があります。」

「はい、わかりました。」

...

相馬紗奈は電話を切り、眉をひそめた...

沢田家を一網打尽にすると同時に、当時の真相も掘り起こさなければならない。

うん。

沢田恒夫は老狐だ、彼の口を開かせるのは極めて難しいだろう。

清水香織も...

どうやら手ごわい相手のようだ。

しかし...沢田黛璃はそうではない。

胸ばかり大きくて頭が悪い。

ただ沢田黛璃は年齢が若すぎる。