第33章 青木朝音の過保護な癖が出た(3)

「あれ、見覚えがあるな、まるで学校のあの青木のバカ女みたいだ」

吉田毅は彼らに向かって歩いてくる女子を不思議そうに見て、少し確信が持てないようだった。

やってきた彼女はグレーのパーカーを着て、下はパーカーに合わせたカジュアルなパンツを履いていた。

元々七色の長い髪を染め直し、切っていた。以前の濃いメイクは素顔になり、澄んだ瞳と白い歯が輝き、むしろ目が離せないほど美しくなっていた。

確かに顔は同じ顔なのに、一挙手一投足から醸し出される雰囲気はすっかり変わり、深井鷹行にさえ何故か畏敬の念を抱かせた。

今の青木朝音は、まさにかっこよくて攻めの姿勢を持つクールな女の子で、不思議と魅力的だった。

深井鷹行と吉田毅はほとんど見とれてしまい、すぐに深井鷹行は目を細め、自然と横柄な気配を放ちながら疑わしげに言った。「お前、青木のバカ女か?」