第41章 私は一中に転校します

「ひっ——」

周囲から次々と息を呑む音が聞こえ、皆が一様に目を見開いて、信じられないという表情を浮かべていた。

「マジかよ、目の錯覚じゃないよね?青木朝音が一撃で不良をKOしたの?」

「あれは風のように颯爽として、戦闘力抜群で、誰も手を出せない小悪魔の深井鷹行だぞ、まだ始まってもいないのに倒れたの?これはこれは…………」

「うわっ!まさかそんな技を!」

深井鷹行は顔を泥だらけにして地面から立ち上がり、最初にしたことは鏡と櫛を取り出して、自分のかっこいい短髪を整えることだった。

頭は切れても、髪型は乱れてはならない。

実は昨日リングで少しひどく殴られ、今日も顔の青あざはまだ消えていなかったが、それでも彼の雰囲気には全く影響していなかった。

「見てよ、その派手な様子」青木朝音は一言皮肉を言うと、そのまま歩き去った。