第69章 一鸣驚人

ご存知の通り、このような全国規模の大会に参加するのは、通常は重点高校からの優等生であり、普通の高校からでさえ少なく、ましてや職業高校からなんて?

参加資格すらないはずだ。

上野先生が青木朝音が勉強もできない落ちこぼれだと知ったら、また激怒するだろう!

それを聞いて、多くの受験生が顔を上げ、驚きの表情で青木朝音を見つめ、全員が軽蔑の色を浮かべた。

冗談じゃないよね?職業高校からも参加してるの?この大会のレベルを下げるんじゃないの?

だからあんなに早く書き終えたんだ、結局は邪魔しに来ただけか!

残念ながらマスクをしているから、彼女の顔はよく見えない。

きっと醜くて、顔を見せる勇気がないんだろう、本当に醜い人ほど厄介だ!

「魔王あさね?これがあなたの名前?本名すら書く勇気がないんでしょう!」

上野先生は彼女の名前を確認して直接名指しで批判しようとしたが、それが偽名だったため、彼女が本名を書く勇気がなく、だからマスクをして神秘的に振る舞っているのだろうと推測した。

青木朝音は少し頭痛がして額に手を当てた。「特に用事がなければ、私は行きますね。」

「そこに立っていなさい!」

上野先生は他の受験生の邪魔をしないように、今回は意図的に声を低くして厳しく命じた。

そして、再び試験用紙を手に取り、何気なく目を通したところ、突然驚愕した!

「ふぅ——」

上野先生は息を飲み、急いで姿勢を正し、老眼鏡をしっかりと掛け直して、もっとはっきりと見ようとした。

彼の瞳孔が次第に縮小し、さらに縮小し、視線は試験用紙に釘付けになり、穴が開くほど見つめていた。

「こ、これこれこれ……」

上野先生は読み進めるほどに驚き、言葉もままならず、まるで悪鬼を見るよりも恐ろしげに、すぐに両手が震え始めた。彼は自分の目を疑った。

「天才だ、天才だ!」

この驚嘆の声は意図的に抑えられておらず、試験会場全体に響き渡った。

集中して問題を解いていた受験生たちは、驚いて顔を上げ、不思議そうに見上げた。

上野先生が突然猿のように飛び上がり、試験用紙を持って飛び出していくのが見えた。

彼は新しく買ったスマートフォンを取り出し、非常に興奮した様子で電話をかけ、早口でまくし立て、知らない人が見たら発狂したかと思うほどだった。