第73章 魂不守舎の厳谷君彦

今日の権州第一高校は非常に賑やかで、高級車が次々と訪れていた。少し聞いてみると、なんとみんな人材を奪い合いに来ていたのだ!

第一高校の林田茂実校長は早々に裏口から抜け出し、直接魔王あさねと校外で会う約束をしていた。二人の話し合いはまずまず順調だった。

ただ、林田茂実を非常に驚かせたのは、魔王あさねが実は2年前に第一高校から退学させられた青木朝音だったということだ。

「君は...本当に同一人物なのか?本当に青木朝音なのか?」林田校長はまだ自分の目を疑っていた。

しかし青木朝音は明らかに落ちこぼれだったはずだ。数学の成績は特にひどかった。わずか2年で彼女は生まれ変わって天才になったというのか?

「間違いありません」

青木朝音は礼儀正しく微笑み、率直に言った。「私が第一高校に戻る条件はただ一つ、しばらくの間私の身元を隠すこと、そして一人連れてくることを許可してほしいです」