「校長、私のAクラスが最優秀クラスで、進学率も最も高いことはご存知でしょう。生徒たちは全員優秀で、みんな重点大学を目指しています。今、あなたが...そのような生徒を私のクラスに配属させるなんて、はっきり言って、彼女が他の生徒の成績に悪影響を与えたら、私はその責任を負いきれません。」
もう一人の勇気のある教師が口を開いた。「校長、なぜこのようなことをするのですか?てっきり魔王あさねが転校してくるのかと思っていましたが、まさか...青木さんは既に我が校から退学処分を受けたはずでは?なぜ彼女を戻すのですか?これは自己矛盾ではないですか?」
彼は校長が賄賂を受け取ったのではないかと疑っていた。こんな落ちこぼれを転校させるなんて、しかも一度に二人も。信じられなかった。
「既に学校理事会の全会一致で決定済みだ。彼女たち二人は今後、我が第一中学の生徒となる。誰か意見があるなら直接言いなさい、遠回しに言う必要はない。」
林田茂実が校長の座を20年以上も守り続けてきたのは、ただの偶然ではない。この怒りを表さずとも威厳のある態度に、誰も何も言えなくなった。しかし、青木朝音と後藤雪夜という二人の生徒を、彼らは決して受け入れるつもりはなかった。
「私のクラスは今、人数がちょうど良いんです。来ても座る席がありません。」
「私のクラスも同じです。最後列まで埋まっています。」
「彼女を木村先生のクラスに入れてはどうですか?以前、木村先生にラブレターを書いたこともあるでしょう。」
山田蘭華は自分が学校で最も価値のある教師だと自負し、数々の賞も獲得していた。常に高慢で、以前は木村先生に好意を寄せていたが拒絶され、それ以来恨みを抱いていた。チャンスがあれば、必死に嫌がらせをしていた。
「わかりました。彼女たち二人を私のクラスに入れましょう。」
隅に立ってずっと黙っていた木村琢真が突然口を開いた。皆は驚いて目を見開き、彼の方を見た。
彼はさらに言った。「当時、青木さんが退学になったのは、実は私にも責任があります。この二年間、私も罪悪感と自責の念に苦しんできました。青木さんが戻ってきたのなら、これを償いの機会としましょう。」