第84章 母上様とクラスメイトになった

F組。

担任の先生が二人の女子生徒を連れて教室に入ってくると、それまでの騒がしさが一瞬で静まり返った。みんなが二人を品定めするように見つめ、特に男子生徒たちは青木朝音を見た途端、一人残らず目を見開いて驚嘆した。

「うわ、俺たちのクラスに仙女が転校してきたの?」

「なんか見たことあるような気がするんだけど...どこかで会ったことあるような...」

一方、女子生徒たちの目には敵意が満ちていた。青木朝音を認識した者がいて、すぐに嫌味たっぷりに言った。「あれ、職業高校の青木のバカ女じゃない?なんで私たちのクラスに来たの?」

「え?どの青木のバカ女?まさか...うわ、変わりすぎじゃない?それに前に学校から退学させられたんじゃなかった?どうして今また戻ってきたの?」

「はぁ、言うまでもないでしょ?お金で裏口入学したに決まってるじゃん。やっぱり金持ちは違うわね。退学になった人がまた戻ってこられるなんて初めて聞いたわ」