第161章 古川松陰と青木朝音が手をつないだ

ホテルの地下駐車場に到着すると、青木朝音は車から降りず、北川信望に先に発表会場へ行くよう伝え、自分は後から行くと言った。

北川信望は母上様の指示に従い、兄弟たちと先に行った。

青木朝音は椅子の背もたれに寄りかかり、だらしなくバックパックのジッパーを開けようとしたとき、古川松陰は彼女がお菓子を食べたがっていることを察し、すぐさま手早くトリックを使って輸入ポテトチップスの袋を取り出し、彼女に渡した。「どうぞ」

続けて、フレッシュジュースのボトルも取り出し、キャップを開けてから彼女に手渡した。

「このジュース、あなたが自分で絞ったの?」

青木朝音は手に持ったジュースを見て、市販のものとは違うようだと思い、目を止め、心に奇妙な感覚が走った。

「うん、これからは毎日新鮮なジュースを絞ってあげるよ」