第237章 肩書きを取り戻す(1)

青木朝音は老人から匂い袋を受け取り、目を閉じてその香りを深く嗅ぎ、思わず眉をひそめ、そして首を振った:

「千年霊芝があるだけでは忘憂を調合できないし、本当の忘憂には千年霊芝など必要ないのです。

この中には十四種類の漢方薬が使われていることが分かりますが、麦門冬と五味子という二つの漢方薬は相性が悪いことをご存知ですか?高血圧の患者がこの匂い袋を長時間身につけると、結果は想像を絶するものになります。」

「他にもいくつかの薬草がありますが、それらは全て安神効果のある良薬ですが、全部一緒にすると、効果は逆効果になるだけです。うまくいかなければ、症状を悪化させるだけでなく、めまいや吐き気、食欲不振、記憶力低下を引き起こす可能性があります。ここにいる方々の中で、真田お嬢様が作った忘憂の匂い袋を使用された方はいらっしゃいますか?」