第279章 忘憂の大規模な正体バレ現場(2)

そのとき、まるで長い間密かに待ち構えていたようなパパラッチが、突然飛び出してきて、青木朝音とその女性に向かって狂ったように連写し始めた。

その後、サイレンの音が鳴り響いた。

女性は青木朝音が彼女を強姦しようとしたと断言し、警察が時間通りに来てくれて良かった、さもなければ「彼」に成功されるところだったと言った。

青木朝音は今でも頭がぼんやりしていた。正直なところ、彼女はこれまで多くの世界を転生してきたが、こんな状況に遭遇したことはなかった。

今回は本当に目を見開かされた経験だった。

そして、青木朝音は強姦罪の容疑で警察署に連行され、心の中では「くそっ!」と叫びたい気持ちだった。

取調室内。

「名前は?」

青木朝音を尋問していたのは南区の刑事支隊副隊長の木下進一で、恐ろしい形相をしていた。