第308章 古川松陰は独身男

今日、放課後、本来は古川松陰に迎えに来てもらわないと言っていたのに、結局来てしまった。古川松陰は彼女を食事に連れて行くと言い、今回は屋台ではなく、高級なイタリアンレストランに行った。とても高価なタイプのお店だ。

食事を終えて家に帰ると、古川松陰は勝手に彼女の勉強を見ると言い出した。あと数日で統一試験があるため、彼女がまた学校で最下位の「素晴らしい成績」を取ることを心配していたからだ。

古川松陰は今や教育主任のように真面目な顔をして、彼女のバッグから本を取り出そうとしたが、中には全てお菓子ばかりで、本の影も見えなかった。

「本を持って帰ってないの?」古川松陰は驚いて彼女に尋ねた。

青木朝音は首を振り、ソファに座ったままゲームを始める準備をしながら、適当に答えた。「持ってない」