第352章 ハッカー大集会、Jキング正体バレ(7)

今回もハッカーたちが総出で、勢いよく攻めてきた。前回と同様、Jキングを引き出すためのようだった。

しかし、Jキングと呼ばれる少女は、ソファにだらしなく寄りかかり、脚を無造作にテーブルに乗せ、外の騒ぎなど気にも留めない大物の態度で、スマホを手に取りゲームの世界に没頭していた。

時折、誰かの慌てた声が聞こえてくる。相手はすでに第一層のファイアウォールを突破し、今は全力で第二層を攻撃中だという。青木会のメンバーは相手の攻勢を止められず、一人一人が額に汗を浮かべて焦っていた。

青木会のボスである井上九は、それでも落ち着き払った、自信に満ちた態度を崩さなかった。「慌てるな、これはJキングが設定したファイアウォールだぞ。前の二層を突破しても、第三層は絶対に突破できない」

「井上アニキ、何か様子がおかしいです。今回の腕利きは前回とは別のグループみたいで、明らかに今回の方が強い...くそ、ウイルスに感染したみたいだ。俺、動けなくなった...」

向井涼太は突然操作ができなくなったことに気づいた。明らかにウイルスに制御されていた。そのとき、画面に突然ピエロのマスクをつけた画像が現れ、嘲笑った後、中指を下に向ける侮辱的なジェスチャーをした。

あからさまな挑発と侮辱だった!

「くそっ!」

向井涼太はその場で激怒し、拳でパソコンの画面を強く殴りつけた。ノートパソコンは即座に床に落ち、画面は粉々に割れ、数回点滅した後、ピエロの画像は消えた。

同時に、ほぼ全員が相手のウイルスに感染し、操作ができなくなった。画面には同じくピエロの画像が表示され、同じように中指を下に向けるジェスチャーをしていた。

まるで「お前らはゴミだ、役立たず、ヒヒヒ!」と言っているようだった。

「終わった、終わった、どうすればいいんだ?俺たち全員ウイルスに感染した」

「Jキングボスがいればいいのに...あれ?彼女がJキングだって言ってなかった?彼女に試させてみたら?」

全員の視線が一斉にまだゲームをしている少女に向けられたが、彼女は聞こえないふりをして、頭も上げなかった。

北川倫慶もパソコンを叩き壊しそうになるほど怒っていた。みんなの話を聞いて、冷ややかに笑った。「お前ら、彼女は偽物だって言ってたじゃないか?今度はJキングだって?ふん、手のひら返しが早すぎるぜ」