「女神、あなたはすごいですね。」
北川倫慶はさっきから青木朝音の隣に座って彼女の操作を見ていて、犬の目が眩むほどだった。さらにJキングが母上様であることも相まって、骨の髄まで湧き上がる誇りと自信で、彼は生き生きとしていた。
「Jボス、あなたは本当に強いです。今日からあなただけが私の憧れです。私の名前を覚えてください、私は向井坊ちゃんです。」
向井涼太の今の興奮した気持ちは比類なかった。彼は厳谷究と同様に、青木朝音を見る目はほとんど炎を噴き出しそうだった。
「Jキング、私は厳谷十七です。」
厳谷究は唇を少し動かした後、ついに口を開いた。もし照明が暗すぎなければ、彼の少し赤くなった耳が見えただろう。
もういい、青木朝音と友達になれるなら、彼女に自分を覚えてもらえるなら、彼の面子も誇りもすべて捨ててもいい。
青木朝音が自分に構ってくれないと思っていたが、彼女が突然顔を上げて彼と向井涼太を一瞥し、軽く頷いた。「覚えました。」
その瞬間、厳谷究と向井涼太は目を合わせた後、狂喜した。
「Jボス、私は黒狐です。前にグループチャットであなたと話したことがあります、覚えていますか?」
「Jボス、私はスズメです。あなたのナンバーワンファンです。サインをもらえませんか?」
瞬く間に個室全体が再び賑やかになった。青木朝音は礼儀正しく彼らに軽く頷き、挨拶を交わした。
井上隼風は笑いながら言った。「どうした、さっきは彼女が偽物だと言っていたじゃないか?今は一人一人がこんなにゴマをすって、恥ずかしくないのか?」
みんなは少し気まずそうに笑い、さらにゴマをすり続け、次々とJキングを天まで褒め上げた。
こちらでは皆が彼女を持ち上げる中、一方で隅に座っていた真田千晴の表情は極めて不快そうで、心の中の恨みと不満が再び湧き上がってきた。彼女は青木朝音が本当にJキングだとは思ってもみなかった。
違う!もし彼女が本当に青木朝音なら、なぜ九領学院の試験を受ける必要があるのか?Jキングはすでに特別採用されているはずでは?
もしかして...彼女は青木朝音ではない?
ただJキングと青木朝音が似ているだけ?
しかし心の中のもう一つの声が彼女に告げていた、Jキングは青木朝音だと!
そうだ、Jキングはあの青木朝音という賤人に違いない!