第373章 ジャングル試験、クズを懲らしめて顔を打つ（5）

「こんな卑劣なやり方、本当に下劣ね？」真田千晴は軽蔑と侮蔑を込めて口を開いた。

青木朝音は少し笑って、意味ありげに言った。「誰かさんみたいに、何もないのに他人のふりをして、実力もないくせに自慢話ばかりするよりはマシよ」

真田千晴の顔色が突然変わった。青木朝音が自分のことを言っていると気づき、思わず反論した。「言いたいことがあるなら、はっきり言えばいいじゃない。回りくどく言う必要はないわ。それに、私に実力があるかどうかはあなたが決めることじゃないわ」

「そう、じゃあ好きにすれば？雪夜、行こう、川辺に」

青木朝音はもう関わる気がないようで、数羽の野鶏を持って後藤雪夜の手を引き、川辺へ向かった。野鶏をきれいに処理して、焼いて食べるつもりだった。

「隊長、あいつらがそんなに礼儀知らずなら、トークンを奪いましょうか？」Aグループの別のメンバーが真田千晴に尋ねた。

真田千晴は青木朝音が去ったのを見て、傲慢に顎を上げ、傲慢な声で言った。「奪え！」

「了解！」

Aグループは真田千晴を除く5人、地面から立ち上がったばかりの高橋偉大を含め、興奮して深井鷹行と北川麟兎、そして厳谷君彦と朱里玉枝の4人に向かって攻撃を仕掛け、彼らを取り囲んだ。

「くそ、人数で押し切るつもりか？」

深井鷹行は罵りながら、急いで脇に置いていた鉄槌を手に取り、数人に向かって威嚇するように振り回したが、ハンマーが重すぎて、すぐに手首が痛くなった。

北川麟兎はレンガを持ち上げ、同じく恐ろしい顔つきで、誰か気に入らない奴がいたら投げつけてやろう、死んでも知ったことかと考えていた。

厳谷君彦の武器は弓だったが、矢がなく、少し悲惨な状況だった。

朱里玉枝のは鎌で、それなりだったが、彼女は手に握りしめながらも震えていた。

規則では、全員が自分のトークンを身につけていなければならず、隠すことは許されていなかった。そうしないと規則違反として扱われる。

しかし、奪ったトークンは隠すことができ、最も強い人に預けたり、チームのリーダーに渡したりすることもできた。

各トークンには、それぞれのグループと名前が刻まれており、混乱することはなかった。

「あああ、俺はお前らと命懸けで戦うぞ！」

深井鷹行は突然大声で叫び、そして両陣営は乱闘状態になった。