第225章 私の愛する人は、私の愛人ではない(5)

林田雅子のこの件……まさか髙橋綾人が助けてくれたの?

彼が彼女を助けたことがないわけではない、例えば林田正益の件では、でもあの時は、余光さんのために彼女を助けたのだった。でも今回彼女が遭遇したトラブルは、余光さんは全く知らないし、それに彼自身も、彼女を不潔な女の子だと思っていたのに……

林田雅子がSNSに投稿した言葉は、明らかに彼の見解と非常に近かった。だから、なぜ彼女を助けたのだろう?

山崎絵里と山田薄荷は森川記憶の微妙な仕草に気づかず、二人は傍らに立ち、まだ「髙橋綾人」の話題を中心に一言一言会話を続けていた。

山崎絵里は言った:「高橋先輩は記憶ちゃんにとても優しいね……」

「本当に優しいよね、私は本気で疑っているよ、高橋先輩が最初に林田雅子と友達になったのは、もしかして記憶ちゃんのためだったんじゃないかって?」山田薄荷は推測した。