第407章 森川記憶、話し合おう(7)

動画は短く、すぐに再生が終わった。

しかし森川記憶は停止した動画を見つめたまま、しばらく経ってから我に返り、山崎絵里から送られてきたメッセージを見た。

「記憶ちゃん、あなたたちの間に何があったのか分からないけど、冷静になったら、高橋先輩に連絡して、ちゃんと話し合った方がいいと思うわ。彼があなたを探し回っているのを見ると、このままにしておくのは良くないと思うの。」

「それに、記憶ちゃん、あなたは私より賢いから、私よりもよく分かっているはずよ。物事から逃げ続けても解決にはならないわ。ましてや、多くの場合、一時的に逃げることはできても、永遠に逃げ続けることはできないの。こうして引きずるよりも、早く対処した方がいい。そうすれば、記憶ちゃん、今よりずっと楽になれるはずよ。」

森川記憶は強く唇を噛みしめ、山崎絵里とのチャット画面を閉じた。そしてWeChatを閉じようとしたとき、「余光さん」からのメッセージが目に入った。

彼女はその時、彼の名前を見ただけで心が乱れ、彼が何を送ってきたのかまだ確認していなかった。

森川記憶はしばらく迷った後、結局開くことにした。

「マンマン、この二、三日忙しいの?どうしてずっと連絡してこないの?」

「マンマン、撮影は終わったんじゃない?京都に戻る日はもう決めた?」

「マンマン、数日後にちょうど用事があって京都に行くんだ。京都に戻る日が決まったら教えてくれないか?スケジュールを調整して、その時に会いに行くよ。」

「マンマン、何かあったの?どうしてずっとメッセージを返してくれないの?」

「マンマン、心配しているんだ。何か困ったことがあれば、僕に頼ってほしい。前にも言ったように、君は一人じゃない。僕がいるから。」

あなたは一人じゃない、僕がいるから……これは彼女が以前、『三千の狂い』の撮影現場で孤立無援だった時、自分を傷つけてまで千歌に対抗しようとした時に、彼が彼女にかけた言葉だった。

あの時、この言葉を聞いて、彼女の心は感動と温かさでいっぱいだった。しかし今、同じ言葉を見て、骨身に染みる痛みと罪悪感を感じた。

森川記憶は「髙橋余光」がその後何を送ってきたのか、もう見る気になれなかった。彼女は携帯を脇に投げ出し、布団を引っ張って頭からかぶった。

そう、絵里の言う通りだった。ただ逃げ続けるだけでは、何の問題も解決できない。