第41章 撮影なんてクソくらえ!

「お母さん、ただの風邪よ、大したことないわ」

「大したことないって、見てごらん、あなたの顔色、紙より白いじゃない。若い人たちときたら、自分の体を大事にしないのね。若いからって、何でも大丈夫だと思ってるの?お母さんにはあなたしか娘がいないのよ。もし何かあったら、お母さんどうすればいいの!」

話しているうちに、林の母の目が赤くなった。林薫織は少し自責の念を感じ、小声で言った。「お母さん、これからは必ず自分の体に気をつけるわ」

半日ほど点滴を打って、やっと熱が完全に下がった。林薫織は自分がだいぶ良くなったと思い、退院したかったが、林の母に止められた。彼女は母親に逆らえず、仕方なく病院にもう一日滞在することになった。

この一日中、彼女は毎時毎刻、苦しみを味わっていた。藤原輝矢がいつ彼女を訪ねてくるのか、いつ裁判所からの召喚状が届くのか分からなかった。もし訴えられたら、現在の彼女の状況では、勝つ可能性は全くなかった。