クリスマスイブの日、夏目初美と大江瑞穂は午前中から法律事務所の全員を連れて、郊外の温泉ホテルへ行った。
ホテルは景色が美しく、設備も整っており、温泉も本物の山から引いてきたものだった。
皆は午後、思う存分遊び、温泉も満喫した。
大江瑞穂は奈々を褒めた。「奈々、あなたが選んだ場所は本当に素晴らしいわ。今後の社員旅行の場所選びはあなたに任せるわね。夏目初美があなたを引き抜いてくれて本当に良かった、まさに最高の右腕ね!」
奈々は笑いながら言った。「友人から良いと聞いたので、試しに来てみたかっただけです。想像以上に良くて、幸い週末ではなく、彼らもまだ開業したばかりで、知っている人も少ないんです。そうでなければ、このコスパの良さで予約できなかったでしょうね。」
他のメンバーも次々と奈々を褒めた。「今日こんな素晴らしい場所で社員旅行ができたのは、あなたのおかげよ。」
「前回行ったあの家庭料理のレストランも良かったわ。奈々は本当に私たちの最高のハウスキーパーね。」
そして夏目初美と大江瑞穂に尋ねた。「夏目弁護士、大江弁護士、食事の後みんなでカラオケに行きませんか?ホテルの最上階にカラオケがあるそうですよ。」
「私はカラオケより麻雀がしたいな。」
「だから独身なのには理由があるのよ、毎日麻雀ばかり考えて。」
「ふん、あなただって独身じゃない。」
皆は笑いながら騒ぎ、雰囲気は非常に盛り上がっていた。
しかし夏目初美はずっと心ここにあらずで、時々我慢できずに携帯を見ていた。
大江瑞穂はそれを見て、彼女が何を期待しているのか分かっていた。どんなに隠そうとしても、どんなに意識的に携帯を見ないようにしていても。
心の中で工藤希耀を罵った。彼は奈良大仏か何かなの?こんなに動じないなんて。
クリスマスイブなのに何の行動も、一言のメッセージもないなんて。
彼女の夏目初美をもう手中に収めたと思って、自信満々で高飛車になったの?
ふん、彼女の夏目初美を追いかける人はたくさんいるし、条件の良い人だってたくさんいるのに、本当に彼しかいないと思ってるの!
その後、皆で西洋料理レストランで夕食を食べた。
食事中に合意が得られ、食後はまず2時間カラオケをして、その後カードルームで2時間麻雀をすることになった。どうせ明日の午前中は仕事がないので、今夜は遅くまで遊べる。