夏目初美は夜に家に帰ると、とても機嫌が良かった。
工藤希耀が彼女になぜそんなに嬉しそうなのか尋ねると、彼女は独り占めせずに答えた。「今日、瑞穂と佐藤隊長が婚姻届を出したの。過程は少し複雑だったけど、とても面白かったわ。でも結果はよかったし、二人もとても喜んでいたから、私ももちろん二人のために嬉しく思うわ」
そして当時の状況を大まかに希耀に説明した。
最後に笑いながら言った。「これからは毎年の結婚記念日を、絶対に忘れることはないでしょうね。きっと二人の人生で最も印象深い思い出になるわ。だから佐藤隊長が写真を修正させなかったのね。修正したら、後で子供や孫に話すときに証拠がなくなっちゃうもの」
希耀は初美が他人のことを自分のことのように喜ぶ様子を見て、
その言葉を聞いて大江瑞穂のためにも喜んだ。「愛し合う人たちが様々な困難を乗り越えて一緒になれるのは、どう考えても嬉しいことだね。それなら私たちの結婚式では、ブーケを一つじゃなく二つ用意しないといけないね。一つは美咲に、もう一つは大江さんにあげるために」
初美は「そうね、でもブーケって二つ用意できるのかしら?聞いたことないわ。後で聞いてみようかな、できれば二つ用意したいけど…まあいいや、直接二つ用意しちゃおう。私の二人の親友がブーケをゲットして、私と同じように幸せになってほしいの。それを禁止する法律なんてないでしょ?」
希耀は笑って言った。「そんな法律はないよ。工藤夫人が喜ぶなら、どうしたいかはあなた次第だ。彼女たちの一人はもう婚姻届を出したし、もう一人もすぐに婚約するだろうけど、すでに自分の幸せを見つけているけど、ブーケをゲットできれば、さらに花を添えることになるね」
初美は笑顔で頷いた。「そうよ、花を添えたいの。本当に素敵ね。私自身が幸せなだけでなく、周りの人たちも次々と自分の幸せを見つけている。幸せって伝染するものなのかしら?」
少し間を置いて、「次は私たちの幸せに感染してほしいのは、お兄さんね。彼は一人でいるのは確かに寂しいわ。あんなに素敵な人なんだから、最高のパートナーと最高の幸せを手に入れる価値があるわ」