第378章 結婚証明書1周年おめでとう

あっという間に数日が過ぎた。

林田愛子が夏目初美とビデオ通話をした時、双葉学明はまだ起き上がることができず、基本的な生活も自力ではできない状態だった。

しかし、以前ほど衰弱してはおらず、精神状態もずっと良くなっていた。

彼はもう外科病棟には入院しておらず、VIP病室に移されていた。

そのため、双葉俊哉か林田愛子の許可がない限り、見舞客は彼に近づくことすらできなくなった。VIP病室の警備員が彼らの代わりに、会いたくない人々を外で足止めしていたのだ。

入口から病室までの距離は遠く、病室のある階も高いため、双葉学成や双葉淑美たちがどれだけ騒ごうが、頼もうが、叫ぼうが、学明には聞こえるはずもなかった。

おまけに学明の携帯電話は事故で大きく損傷しており、まだ新しいものを手配していなかった。

俊哉や愛子、それに久山葵に電話をかけても全く通じず、グループチャットでメッセージを送っても返信はなく、母子と嫁姑の三人を@で呼び出そうとしても、彼らは結局グループから退出してしまった。

学成と淑美の二家族はようやく本当に慌て始めた。

まさか、これからは本当に彼らと絶縁して、もう面倒を見てくれないつもりなのか？

そこまでする必要があるのか？彼らはあの日、病院に駆けつけて待機し、積極的に世話を焼かなかっただけじゃないか？

問題は確かに葵が来るなと言ったからだ。それに、彼らが行ったところで、金も権力もない彼らに何ができただろう。

結局は手をこまねいて時間を無駄にするだけだったはずだ。

しかし、家族最大の金づるである初美の恩恵にあずかれないことが確定した今、次の金づるにはしっかりしがみついて、決して手放してはならないのだ！

二家族は慌てふためいて対策を考え始めた。

彼らが焦り慌てている一方で、俊哉と愛子は溜飲が下がり、痛快だと感じていた。

本当に自分たちの家が恩を仇で返されても文句を言えない冤罪被害者で、無償の血液バンクだとでも思っていたのか？原則も底線もなく血を吸い続け、最後には感謝や恩返しの気持ちすら持つ必要がないとでも？

後悔しても、現実を受け入れざるを得ない日々は、まだまだこれからだ！

母子は即断即決で、会社の公印、財務印、契約印をすべて自分たちの手元に取り戻し、財務マネージャーにも厳命した。