「田中黙は爽やかな笑顔で言った。
二人は最初のゲームを始めた。
コメント欄では、多くの人が「黙燃回首」というキャラクターを一斉に嘲笑していた。
――本当に初心者は虎も恐れないね、素人が王者に挑戦するなんて、まさに死に行くようなものだ。
――俺なんて70級のベテランでも女王様に挑戦する勇気ないのに、パンツしか履けない零級の兵士が、我らの女王様に挑発するなんて、笑い話だよ。
――間違いなく、これはまだおむつを履いている小僧プレイヤーだな。
――あと20秒で1分経つ、みんなでカウントダウンしよう!
「……」
人々が兵士がまた1分で死ぬと思っていた時、奇妙な光景が起きた。
このパンツしか履けない零等級の兵士プレイヤーが、彼らがアイドル視していたゲームの女王様を瞬殺したのだ。
たった59秒で!
――うわっ、素人だと思ったら、ニウクル王者じゃないか。
――俺の目は間違ってないよな、無敵のゲーム女王様がKOされた?
――黙燃回首王者、どうか俺を連れてって!
「……」
ゲーム内で血溜まりに倒れている自分のキャラクターを見て、橋本燃は呆然とし、長い間我に返れなかった。
彼女は死んだ?
彼女が死んだの?
ああ違う、彼女の切り札キラーキャラクターがパンツしか履けない零級の兵士に負けたの?
ああ違う、切り札キラーを倒した五級以下の兵士には、システムが10級の昇格を与えるんだった。
田中黙のゲームレベルは今や10級の新人だ!
「あなた、チートでも使ったの?」橋本燃はゲームグラスを外し、怒りの目で問い詰めた。
「俺のすることは正々堂々としていて、チートなんて使わないよ!」黙は悪魔的な笑みを浮かべて言った。
「ありえない、チートを使わなければ、私に勝てるはずがない」燃は不服そうに言った。
「君は闇の暗殺者で、俺は正義の兵士だ。俺が君に勝ったのは、邪は正に勝てないということだけさ!」
「ふざけないで!もう一回、あなたに負けるなんてありえないわ」燃はそう言いながらゲームグラスを装着し、ゲームを続けた。
今回、燃は非常に注意深く、細部を見逃さず、黙のキャラクターに連続攻撃を仕掛けた。
彼女のレベルが高いため、選べる武器も多く、ゲーム画面は金色の光で満ちあふれ、まるで原子爆弾を投下したかのようだった。