双方の弁護士による激しい舌戦の末、最終的に高橋啓川側の原告が勝訴した。
大量の確固たる証拠の前では、弁護士がどれほど巧みな言葉を操ろうとも、威厳ある公正な法律には勝てないのだ。
高橋夢耶は人を階段から突き落として死亡させたが、故意に傷つけられ誘導された結果であり、自主的な殺人の意図がなかったため、懲役5年の判決を受けた。
高橋若渓は意図的に他人を誘導して人を階段から転がり落とさせて死亡させ、主観的な殺人の意図があり、その後も殺人未遂を犯したため、懲役8年の判決を受けた。
小林玲子は隠蔽罪と故意に他人を買収して殺人を依頼した罪、さらに殺人未遂の罪で、数罪併罰により懲役15年の判決を受けた。
裁判官が閉廷を宣言した後、高橋啓川は目を赤くし、声を詰まらせながら小林玲子を見つめた。「玲子、中で更生に努めて、早く出てこられるようにしてくれ。俺はずっと待っているから」
ずっと俯いて夫の顔を見る勇気がなかった玲子は、ゆっくりと顔を上げ、目には感動と後悔の色が満ちていた。
「啓川、ごめんなさい。あなたの人生に泥を塗ってしまって、恥をかかせてしまった!」
「そんなことを言うな。夫婦というものは、大小様々な試練を乗り越えるものだ。父さんと母さんのように、彼らは40年も離れ離れだったが、また一緒になれた。俺たちはたった15年離れるだけだ。15年なんてすぐに過ぎる。俺のために、君はきっと良い行いをして、あまり考え込まずに、減刑して早く出てくるよう努力してくれ。俺は君が帰ってくるのを待っている。そうすれば家族全員が再会できる」
啓川の言葉に玲子は感動して涙を流した。
「あなたの言う通りにするわ。きっと良い行いをして、出所したら本当に良い人になるわ」
「夢耶、中では必ず言うことを聞いて、わがままを言ったり機嫌を悪くしたりするな。お前が良い行いをすれば、もしかしたら早く出てこられるかもしれない」啓川は沈んだ声で言った。
今でも夢耶は自分が5年の刑を宣告されたという事実を受け入れられず、声を張り上げて叫んだ。「お父さん、私は上訴するわ、助けて、無罪で釈放して。私はおじいさんを殺そうとしたわけじゃない、高橋若渓が私を陥れたのよ、私は彼女に利用されただけ。私に5年の刑を言い渡すなんて、あまりにも不公平よ」