秦山書蕾が個室に戻った後、しばらくして林田笑々も個室に戻ってきた。
かなりお酒を飲んでいた温井詩葉は、歌いながら少し酔った声で言った。「笑々、戻ってきたのね。もう遅いわ、明日も番組収録があるから、帰りましょう!」
「さっき外に出たとき、スタッフが夜に人探しかくれんぼゲームがあるって言ってたの。捕まった人が仲間に見つけてもらえたら、今夜の支払いが免除されるんだって。面白そうだから、私たちもやってみない?」
「こんな小さなお金なら、私が払えばいいわ。わざわざゲームをする必要はないわよ」温井詩葉は豪快に笑いながら言った。
「温井お姉さんはさすが強気ね、私たちのトップを務めるだけあるわ、大好き!」藤原玉恵はごますりながら言った。
「自分で払うのと無料になるのとでは、気分がまったく違うわ。私もゲームを体験してみたいの、ちょっとやってみましょうよ!」笑々は期待に満ちた様子で言った。
「毎日トレーニングで大変だし、私もゲームをして、無料になる刺激を味わってみたいわ」書蕾も同調した。
「わかったわ、じゃあやってみましょう。どうやるの?」詩葉は不思議そうに尋ねた。
「後でマスクをしたスタッフが入ってきて、私たちとゲームをして、一人を選んで連れ出すの。その人とこのフロアのどこかに隠れて、残された人たちが探すの。10分以内に見つけられたら私たちの勝ちで、見つけられなかったら負けよ」笑々はゲームのルールを説明した。
「このフロアに隠れるだけで、他のフロアには行かないの?」詩葉は尋ねた。
「うん、このフロアだけよ」笑々は答えた。
「このフロアだけなら、私たちこんなに大勢いるし、10分以内に見つけられるはず。無料になる可能性はかなり高いわね」詩葉は笑った。
数人はさらにしばらく歌を歌い、その間に笑々は薬を入れたお酒を詩葉に手渡した。詩葉は何も考えずに受け取って飲み干した。
カラフルな照明が回る中、笑々と書蕾の視線が交わり、二人とも同じように計画が成功した喜びを浮かべた。
しばらくして、制服を着て専用のマスクをつけた6人のスタッフが入ってきて、女の子たちとしばらく踊った後、マスクをつけた詩葉を黒い布で覆って連れ出した。
連れ出された詩葉は何か言おうとしたが、突然声が出なくなっていることに気づいた。