第237章 あの時の火事はお前が放ったんじゃないのか?

病室のドアを開けて入ると、陸橋北都は床から天井までの窓の前で電話を終えて振り向いた。後藤澄玲が来たのを見て、彼は落ち着いた声で言った。「来たか」

後藤澄玲はバッグを隣の棚に置き、本題に入った。「7年前のあの大火事は電気火災の事故だったの?事故だったなら、なぜ景陽に調査を中止させたの?」

後藤澄玲の率直な質問に、陸橋北都は足を止めた。

この瞬間、彼は7年経った今、あの大火事がこうして蒸し返されるとは思ってもみなかった。しかも後藤澄玲と陸橋景陽によって。

陸橋北都が突然黙り込んだので、後藤澄玲はさらに問いかけた。「陸橋北都、あなたは証拠を持っているんでしょう?もし持っているなら、なぜ出さないの?それとも何か隠しているの?」

陸橋景陽によれば、陸橋北都は彼にこの件の調査をここまでにして止めるよう言ったという。後藤澄玲は聞くまでもなく、彼が確実に証拠を持っていることを知っていた。おそらく消去された映像もあるのだろう。彼は意図的に隠しているのだ。