117 小さな子と一緒に顔を打つ【2更】

彼は本当に何と言っていいか分からなかった。

加藤勲が教師をしている時間は長くないが、最初から国際クラスを担当していたため、彼が見てきた生徒はみな真面目に勉強するタイプだった。

もし藤田先生がO大陸に出張に行き、彼が英才クラスで一週間以上授業を担当することになっていなかったら。

彼は青葉の最も貴重な学習リソースを占有しながらも、あんなに成績が悪く、自分自身も努力せず、授業中は寝てばかりいる生徒を見たことがなかっただろう。

19組には問題児が少なくないが、加藤は授業を担当したことがなかったので、これらの問題児の中でも勝山子衿ほど彼に直接的な印象を与えた生徒はいなかった。

教務主任は加藤の表情の変化に気づかず、言葉の端々に喜びを感じさせた。「校長先生、言っておきますが、最近19組は本当に良くなってきましたよ。朝の体操や講義にも参加するようになって、集団で何か憑依されたんじゃないかと思うほどです。」

校長はこの期間、何度も頭を抱えていたが、冷静に対応した。「タイムスリップドラマを見すぎないように。生徒たちの模範になって、彼らにそれを知られたら、あなたはこの教務主任の職を続けられなくなるよ。」

教務主任は「……」

彼は休暇届を持って素早く立ち去った。

「加藤先生、先ほどの議題に戻りましょう。私たちは——」校長はそう言いかけて、声を詰まらせ、眉をひそめた。

彼は加藤が子衿に対して偏見を持っていることを知っていたが、この件が加藤の耳に入るとは思っていなかった。

加藤は19組には足も踏み入れないだろうし、子衿と彼は師弟関係とも言えない。

しかし校長は、彼がこのような偏見を持ったまま教師を続けるのは実に不適切だと感じ、彼と話し合う必要があると思った。

それに、彼は子衿が最近急速に進歩していると感じていた。

学業面ではまだ差があるものの、芸術面での才能は埋もれさせるべきではない。

もしかしたら中間テストで、彼女は黒馬になるかもしれない。

校長は眼鏡を押し上げた。「加藤先生、実はこういうことなんです。勝山さんの家は……」

「校長先生」勲は彼の言葉を遮り、少し苛立ちを見せた。「正事に戻りましょう。」

彼はまだ国際クラスの授業準備をしなければならず、勉強のできない生徒の話を聞く暇はなかった。

それに、彼には関係のないことだった。

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