彼女が自分で作ったアプリ、NOKフォーラムのモバイル版からのものだった。
相変わらずの空白のアイコン、一つの数字。
【10】:あなたはノートン大学に行ったの?どうして私はあそこの人から最近誰も来ていないと聞いたのかしら?
【10】:言っておくけど、あなたが200年も姿を消したからといって、あなたを殺したい人が減ったわけじゃないわ。一族全体があなたを探し続けているの、五馬分屍にしたいほどにね。
【10】:ノートン大学に行くなら、気をつけた方がいいわ。彼らは千人を見逃すくらいなら万人を誤って殺す方を選ぶ人たちよ。殺すべき人があなたかどうかなんて関係ないの。
【神算者】:もう無駄話をすれば、あなたの匿名フォーラムは実名になるわよ。
【10】:……
【10】:ごめんなさい、自分から友達削除します。
勝山子衿は神算者のアカウントからログアウトし、コーラミルクティーポテトというサブアカウントに再ログインしてから、スマホをポケットに戻した。
彼女はもちろんサイザーが送ってきたプライベートメッセージを見ていた。
しかし、まだ会える時ではなかった。
ローラン家族があれほど長い間隠遁していたのは、単にサイザーが「死んだ」からというだけではなかった。
確かに、彼女が今回ノートン大学に行くことにも、大きな危険が伴っていた。
幸い、地球に戻ったばかりの頃と比べると、彼女の神算能力は大幅に回復していた。
頂点の状態からはまだ計り知れない差があるものの、O大陸に行くことで、リスクをかなり下げることができるだろう。
子衿はドアを押して出た。
できれば他の古い知り合いに会わないことを願った。
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同時刻、取調室にて。
「警官、どうして無闇に人を逮捕するんですか?」白川詩子は顔色を青くして言った。「私が何をしたというのですか?」
彼女は青葉から解雇された後、無職になっていた。
帝都の方に少しコネがあるとはいえ、彼女はそれほど重要な人物ではなく、人に頼んで青葉と対立するほどではなかった。
家で仕事を探していたところ、二人の警察官が訪ねてきて、ここに連れてきたのだ。
「子供に犯罪を教唆しておいて、何もしていないとは?」供述録取を担当する警察官は嫌悪感を込めた目で言った。「あなたはもう少しで二人の受験生の人生を台無しにするところだった。」