229 大物たちの寵愛:勝山子衿【2更】

ノートン大学が温井奈海の所属だと信じていなかったため、ネットユーザーたちはノートン大学の微博アカウントを見に行っただけで、すぐに立ち去った。

ほんの一部の暇なユーザーだけが粘って待っていた。

もしかしたらノートン大学も返信するかもしれないと。

そして本当に彼らの待ちが報われた。

しかしノートン大学の注目度は非常に高く、一つの投稿が出るとすぐに、先に立ち去ったユーザーたちも急いで戻ってきた。

ノートン大学の声明を見て、ユーザーたちは少し呆然とした。

特に方角若菜のファンや一部のキーボードウォリアーたちは、この投稿に一発殴られたような感覚で、まだ正気に戻れていなかった。

温井奈海は本当にノートン大学の学生だったのか?!

しかもノートン大学によると、方角若菜が奈海に骨髄提供を強要したというのか?

ようやくユーザーたちがこの衝撃から立ち直ったとき、彼らはノートン大学の投稿の下に動画と音声ファイルが添付されていることに気づいた。

動画はあるカラオケボックスの中。

奈海がカラオケに入った後、若菜が彼を脅迫し、家族の安全を人質に取って彼を脅した過程が完全に記録されていた。

最後に、動画は隠し通路が開き、若菜が二人のボディガードに奈海を連れ出させるシーンで終わっていた。

そして音声ファイルには、若菜の声が記録されていた。

全部で四つの文。

「骨髄を提供するだけでしょ?腎臓を取るわけじゃないのに、そこまで大げさにする必要ある?」

「私たちの適合検査の結果はもうすぐ出るわ。あなたはこの同意書にサインするだけで、私は父に家族に手を出さないように言うわ」

「もちろん、サインしなければ、私にはあなたにサインさせる方法があるけど、その時はあなたの損失は大きくなるわよ」

「あなたの姉と父親が方角家に対抗できるかどうか、考えてみたら?」

この二つの証拠で、微博は一気に炎上した。

【昨日の夕食まで吐き出しそう。家族を人質に骨髄提供を強要?それでも大げさじゃないって?】

【気持ち悪すぎる、本当に気持ち悪い。こんな人が励ましの配信者だって?】