この瞬間、問題を解いている学生も、ランキングの点数を記録している教師や教授たちも、新しい総合ランキングをはっきりと目にしていた。
特に一位は、太字で赤く強調されていた。
No.1:ユーザー名非公開、和国、456点
No.2:アマンダ、M国、352点
一位と二位の差は、なんと104点もあった!
そして10分前まで、一位はアマンダだったのだ。
まさに信じられないことだった。
「これは誰だ?」イラン公学の二人の教師が顔を見合わせ、非常に驚いた様子で言った。「いつの間に現れたんだ?」
彼らが11時15分に確認した時には、一位に変化はなかった。
どんな天才でも、10分間でこれほど多くの問題に答えることは不可能だろう。
「和国か」一人の教師が国籍の行を見ながら眉をひそめた。「和国のトップ人材は皆、国際大会に直行するはずだ。この人物は一体誰なんだ?」
ユーザー名が非公開になっているということは、解答者が本名を明かしたくないということだ。
これでは彼らも一位が誰なのか判断できない。
佐々木がイルナの資料を勝山子衿に渡したように、飛鳥夢子や深山越などの数人の資料も、同様に各国に送られていた。
「非常に科学的ではない」もう一人の教師も眉をひそめた。「この点数には何か怪しい点がある。組織委員会に問い合わせて、一体何が起きているのか確認しよう」
既に深夜だったが、二人の教師はY国の教授グループに問い合わせのメッセージを送った。
Y国側にも訓練キャンプがあり、ヘルガ大学の教授たちが担当していた。
ヘルガ大学は世界ランキング第二位の大学で、学術研究と国際的地位において、帝都大学よりもはるかに強力だった。
しかし実際のところ、ヘルガ大学は世界一と呼ぶに十分な大学だった。
もちろん、これは通常の一般大学の中での話だ。
結局のところ、ノートン大学の真の専門分野は、普通の人が学ぶものではなかった。
明らかに、教授グループの方でもこの新しく登場したトップランカーに注目していたようで、返信も素早かった。
【ユーザー名をクリックすれば、選手の解答時間と正解した問題数が見られます。私たちの方で確認したところ、この選手は10時30分から解答を始め、12時までに基礎問題は解かず、114問の追加問題を解いたことがわかりました。】