最初に入ってきたのは数人のウェイターだった。
彼らはそれぞれ十数個の袋を手に持ち、苦労して個室に置くと、退出していった。
江口燃の体が震え、彼はいとこが入ってくるのを見た。
それは一人の女性で、年齢は絶対に二十歳を超えていなかった。
彼女は肌が非常に白く、美しいアーモンド形の目をしていて、まつげは細かく長かった。
それは人を心地よくさせる容姿だった。
花の木に積もる雪、新月の周りの光輪のよう。
現代社会では、彼女のような澄んだ眼差しを持つ人はなかなかいない。
勝山子衿は顎を支え、物思いにふけっていた。
どうしてこんな女の子が、燃と羽を避けさせるほどなのだろう?
彼女はかなり気に入っていた。
「ええと、紹介するよ。これは私の姪っ子の——」橘重郎は軽く咳払いをした。「橘眠兮だ。子衿と同い年で、羽と雲深はもう知り合いだから、紹介の必要はないだろう」
根岸朝は不思議に思った。
彼も知らないのに、なぜ彼には紹介してくれないのだろう?
眠兮は重郎を抱きしめ、とても従順に「おじさん、こんにちは」と言った。
彼女はさらに江口絵屏も抱きしめた。「絵屏さん、こんにちは」
燃は「……」
彼は忘れていた。
羽が彼の母を甘やかすだけでなく、眠兮もそうだということを。
眠兮は絵屏から離れ、少し目を細め、視線が燃に向けられた。
燃は拳を握りしめ、無意識に逃げようとした。
しかし間に合わなかった。
彼のいとこは「ふわっ」と彼の前に現れた。
「燃ちゃん、また背が高くなったね」眠兮は彼の顔を必死に揉み、団子のようにした。「この体格、この顔立ち、きっと私にたくさんの義理の妹を連れてきてくれるわね」
燃は無表情だったが、抵抗できず、眠兮の蹂躙に耐えるしかなかった。
眠兮は満足して蹂躙を終えると、視線を羽に向けた。
羽は体が冷たくなるのを感じた。
「羽ちゃん」次の瞬間、眠兮は彼女のところに来て、同じく顔を揉んだ。「羽ちゃんも背が高くなったね」
羽は無表情で、歯を食いしばって冷笑した。「橘眠兮、私の方が年上よ!」
ちっちゃいなんてとんでもない。
「みんな同じよ同じ」眠兮は手を上げ、二人の身長を比べた。「ほら、私の方がほんの少しだけ高いでしょ、しかもヒールも履いてないのに」
羽は「……」
OK。