第123章 姑と嫁の関係がなくなって彼女の態度が変わった

冷川宴は何も言わず、振り返って別荘に入った。

林悠は急いで後を追った。彼女は確かに冷川宴が何を言ったのか聞き取れなかった。かすかに「じゃあ俺は？」と聞こえたような気がしたが、そんなことあり得るだろうか？

彼女は自分が聞き間違えたに違いないと確信した。

家に入ると、林悠は陣内冷子、冷川廷深、冷川天晴がリビングで話しているのを見た。

彼女が入ると、その場は一瞬にして静まり返った。

林悠は少し居心地が悪くなり、頭を下げて皆に挨拶した。「お母さ...いえ、奥様...」

「彼女は荷物を取りに来たんだ」冷川宴は林悠の言葉を遮り、さらに命令口調で言った。「一緒に上がろう」

林悠は皆に向かって無理に口角を上げた。「では先に上がります」

「ちょっと待って」思いがけず陣内冷子が彼女を呼び止めた。

林悠は一瞬、大敵に直面したかのように緊張した。

「母さん」冷川宴が再び口を開き、明らかにいらだった口調で言った。「彼女は荷物を取ったらすぐ帰るよ」

「何？人を食べるとでも思ってるの？」陣内冷子は立ち上がって近づいてきた。彼女の視線は無意識に林悠のお腹をさっと見た。

彼女は林悠の前に立ち、明らかに不満そうに言った。「どうして痩せたの？」

「え？」林悠は少し驚いた。聞き間違えたのだろうか？陣内冷子が彼女を心配しているのか？

この時、明らかに冷川宴も奇妙に思い、不思議そうに陣内冷子を見た。

陣内冷子は居心地悪そうに軽く咳をした。「まあいいわ、これからは一人で外で暮らすなら自分をしっかり大事にしなさい。あなたのお母さんは本当にあなたを放っておくつもりなの？」

林悠は陣内冷子が藤堂淑美のことを持ち出すとは思わなかった。彼女はもう長い間、藤堂淑美に会っていなかった。

「あの人は私の母ではありません」

「あなたはいつも頑固ね」陣内冷子は頭を振った。「いいわ、上がりなさい。お爺さんに会ってから帰りなさい」

彼女は計算していた。家に思い出があれば、この子は姿を消したりしないだろうと。

彼女はさらに付け加えた。「これからは時間があったら、お爺さんに会いに来なさい」

冷川お爺さんの部屋の前に着くまで、林悠はずっと呆然としていた。彼女は自分が冷川宴と離婚した後、陣内冷子の自分に対する態度がかえって変わるとは思わなかった。