第169章 林悠は必ずこの結婚式を阻止する

藤堂淑美が花嫁の化粧室を見つけた時、吉時まであと十数分しかなかった。

林美芝はすでに準備を整えていた。真っ白なウェディングドレスにはダイヤモンドが散りばめられ、彼女の身に着けている宝飾品だけで2000万円もの価値があった。

「美芝、」藤堂淑美は口を開くと同時に目が赤くなった。彼女の娘はついに苦労の末に成功したのだ。「お母さんはあなたを祝福するわ。」

今日、林美芝もかつてないほど幸せだった。彼女は他の人たちを全員追い出し、自分と藤堂淑美だけを残した。

彼女は前に進み、藤堂淑美を軽く抱きしめた。藤堂淑美の助けがなければ、今日の彼女はなかっただろう。

「お母さん、これからはしっかり親孝行するわ。大きな家を買って、高級車も、ブランドバッグも買ってあげる。」

「ありがとう、あなたは本当にお母さんの良い娘だわ。可愛がった甲斐があったわ。」藤堂淑美は鼻をすすった。「さあ、もうすぐ吉時よ、出ていきましょう。」