金田鎖は寝る前に周防遠明からメッセージが届くとは思っていなかった。
【鎖、寝た?明日一緒に遊園地に行かない?】
金田鎖は困惑して眉をひそめた。今日、周防遠明が帰った後は彼女に連絡してこなかったので、彼女は二人の関係は終わったと思っていた。
彼女が返信をどうしようか迷っているとき、新しいメッセージが届いた。
【鎖、誰にでも過去はある。今日帰ってから、ずっと考えていたんだ。僕が好きなのは何なのか?】
【僕が好きなのは今の君だ。だから、君の過去も全て受け入れることができる。】
【鎖、チャンスをくれないか?僕を君のもう一つの過去にしないでくれ、いいかな?】
立て続けに三つのメッセージが届き、金田鎖は思わず心を動かされた。
彼女は周防遠明があのことを知った後でも自分を選んでくれるとは期待していなかった。明日、すべてを正直に話すことに決めた。