第192章 彼女はもう死んだのにまだ終わらないのか

茶館で、林深と林悠は個室を予約した。

「おじさん、何か分かったことがあるの?」無駄話なしに、林悠は本題に入った。

林深は眉をしかめた。「林悠、君は一体何を知っているんだ?」

林悠は答えず、ただ林深を見つめ、自分の質問への回答を待った。

「がっかりさせるかもしれないが」林深は口元を引きつらせた。「何も見つからなかった」

やはり。

林悠は歯を食いしばった。林美芝は何の手がかりも残さないだろう。彼女が絶望感に襲われたとき、林深が続けて言った。「でも、そうであればあるほど、逆に問題があると思うんだ」

林悠は驚いて彼を見た。

「可能性は二つしかない。一つは我々が考えすぎているということ、もう一つは…」林深は言葉を切り、ゆっくりと口を開いた。「犯人は私と君の叔母の身近にいる人間だということだ。その人物は音もなく手を下し、証拠も音もなく消すことができる」