林悠はベッドの上で途方に暮れていた。
新田露美子が入ってきたとき、彼女が魂が抜けたような様子でいるのを見て、「島子、大丈夫?顔色悪いわよ、病院に行った方がいいんじゃない?」
林悠は涙を浮かべて新田露美子を見つめた。「瑠さん、私の子供...生まれてこないかもしれないの?」
「そんなことないわよ。島子、変なこと考えないで」新田露美子は傍らで彼女を慰めた。「もう一度病院に行ってみない?」
林悠は首を振った。今日、医者がはっきり言ったのだから、もう一度行っても無駄だろう。
彼女は少し考えてから、やはりベッドでゆっくり横になって、胎児を大事に育てることに決めた。
林悠が横になったとき、ふと目の端にベッドサイドのクマのぬいぐるみが目に入った。美智が彼女にプレゼントしたものだった。