冷川峰と深田確は澤田楠雄を保釈しに来た人を見て唖然とした。まさか林美芝だとは思わなかった。
「どうやら、島子を殺そうとしている人が誰なのか、明らかになったな」深田確は首を振った。「この女は本当に狂っている」
「まったく、しつこい奴だ」冷川峰は携帯を取り出し、こっそり澤田楠雄と林美芝が会っている写真を撮り、林悠に送った。
深田確は彼を笑った。「どうした?M国にいないふりをするのはやめたのか?」
冷川峰は言葉に詰まった。「林美芝が来たからには、島子は危険だ。そんなことを気にしている場合じゃない」
「まさか我らが隊長がこんな恋愛脳だったとはな」深田確は頭を振った。
冷川峰は彼を無視し、林悠にメッセージを送った。【男は澤田楠雄という。麻薬中毒者だ。深田によると君の階下に住んでいるらしい?以前から知っているのか?彼は林美芝とかなり親しいようだ】