第236章 もしかして自分は冷川宴にまだ感情があるのか

ビデオ通話を切った後も、林悠は依然として心配事が多く、机に伏せていた。

彼女は金田鎖のように興奮しておらず、冷川宴が涙を流して泣く姿を見たいとも特に思っていなかった。ただ心の中が非常に苦しかった。

苦しくて息ができないほどだった。

もし何も起こらなかったら、林美芝が邪魔をしなかったら、彼女と冷川宴は違う結末を迎えていたのだろうか?

そんな考えが浮かんだ瞬間、林悠は冷や汗が出るほど驚いた。まさか...自分はまだ冷川宴を愛しているのか?

彼女は拳を握りしめ、無言で既に膨らみ始めた自分の腹部を見つめた。

もう一度試してみるべきだろうか、すべての誤解を解き、すべてをやり直すべきだろうか?

林悠が考えに耽っている間、ふと机の上に置かれたクマのぬいぐるみに目が留まった。彼女は少し躊躇した後、それを手に取って強く嗅いでみた。

このクマの香りがどこか変だと気づいた。そして強く嗅いだ後、彼女は少し気分が悪くなった。

何かを思い出し、彼女は急いでクマを脇に置き、ベッドに戻って横になった。

数日前の出血は、このクマと関係があるのだろうか?

林悠は少し休んでから、クマを病院に持っていって医者に見てもらうことにした。

彼女はもちろん美智が自分を害するとは思っていなかったが、もしこのことが林美芝と関係していたら、何でもあり得ると思った。

林悠は美智のことを考え、心が痛んだ。

林美芝は絶対に冷川宴に美智の存在を知らせないだろう。そのためには、彼女は美智を殺してしまう可能性さえある。

そう考えると、林悠はほとんど息ができなくなった。何も悪いことをしていない子供が、なぜこんな目に遭わなければならないのか?

すべてのことを冷川宴に伝えるべきか、どのような方法で伝えるべきか、彼女はよく考えなければならなかった。

一方、林美芝は澤田楠雄を保釈した後、本当に頭に来ていた。

「あなた、頭がおかしいの?なんでそんなに馬鹿なの?学生時代の頭の良さはどこに行ったの?」

澤田楠雄は黙っていた。

「楠雄、どうしてこんな風になってしまったの?こんなあなたになるなんて知っていたら、あの時私はどうして目が見えなかったのかしら?」

澤田楠雄は仕方なく口を開いた。「こうなるとは思わなかった。ただ運が悪かっただけだ」