冷川宴は電話を切ると、心の中でまだ林悠のことが心配で仕方がなかった。深田確がいつまで隠し続けるつもりなのかも分からなかった。
そして彼が最も理解できなかったのは、深田確の父親が軍隊で何をしていたのかということだった。この彼が一度も会ったことのない人物は、どうやら危険な存在のようだった。
彼が心配でたまらないとき、林悠から電話がかかってきた。彼はすぐに電話に出た。
「林悠?予安に何か問題があるの?」
「いいえ、予安は元気よ。もう予寧と一緒に寝ているわ」林悠は二人の子供たちを寝かしつけた後、リビングで電話をかけていた。
冷川宴はほっとため息をついた。「それならよかった。本当に申し訳ない」
「何を言ってるの。私は予安のお母さんよ。彼のために何をしても面倒なんかじゃないわ」林悠は少し間を置いて、続けた。「実は、電話したのも予安に関することなの」
冷川宴は再び緊張した。「言ってごらん」
「予安の病気のことよ」林悠は軽くため息をついた。「深田確が言うには、予安の病状が悪化しているから、薬を使った方がいいって」
「病状が悪化?どうして?」冷川宴は非常に驚いた。結局のところ、林悠と予寧が戻ってきてから、息子はずっと明るくなったと感じていたし、息子の病気は徐々に良くなっていると思っていたのだ。
「うん」林悠は考えた末、予安が嘘をついたことについては言わなかった。実際、彼女も確信が持てなかった。「私にもよく分からないけど、深田確はこの分野の専門家だし、彼が私にいくつか状況を説明してくれたから、あなたが直接彼に聞いた方がいいと思うわ」
「わかった」冷川宴は非常に感謝していた。「深田確に心配をかけてしまったね」
「この数日間、深田確も注意して見ていくと言ってるから、あまり心配しないで」林悠はためらった後、おやすみを言って電話を切った。
電話を切った後も、冷川宴はまだ信じられない気持ちだった。予安の病状は本当に悪化しているのだろうか?
翌日、朝食を済ませた後、林悠は深田確と一緒に二人の子供を遊園地に連れて行った。
チケットを買った後、みんなで楽しく入園した。今日は土曜日だったので、遊園地は人でいっぱいで、ほとんどのアトラクションは列に並ぶ必要があった。
「予安、予寧、何に乗りたい?」林悠は笑顔で尋ねた。