第107章 甘い甘い甘い心の交換

夏挽沅の目から寂しさが徐々に消えていくのを見て、君時陵の心も少し軽くなったようだった。

君時陵はテーブルの上のティーポットを手に取り、熱いお茶を注いで夏挽沅に差し出した。

一口のお茶が胃に入ると、その温かさが体中に広がり、挽沅の沈んだ気持ちは一掃された。

「あなたはいつから君氏の後継者としての訓練を受け始めたの?」

時陵が先ほど触れたことについて、挽沅は好奇心を抱いて尋ねた。

「三歳だ」

「そんなに早くから?!」小寶ちゃんとほぼ同じ年齢だと思うと、挽沅は思わず舌を打った。

夏朝が滅びたとき、彼女はすでに十五歳だった。十五歳になるまでは、何の心配もなく、愛情に包まれた幼少期を過ごしていた。

だからその後どんなに苦難が続いても、彼女の心の中には亡き父皇と母后からの温もりが残っていた。その若かりし頃の輝かしい日々は、その後の数え切れない寒い夜に、漫漫とした暗闇の道を歩む彼女を支える力となっていた。

「ああ、両親は早くに亡くなったから、祖父が私に大きな期待を寄せていたんだ」亡き両親について触れると、時陵の声は少し低くなった。

挽沅は時陵が気分を害さないよう、すぐに話題を変えようとした。「じゃあ、あなたは三歳の頃から今みたいに真面目で、小さな大人みたいだったの?」

挽沅は時陵の子供の頃の写真を見たことがあった。小寶ちゃんはほとんど時陵の幼少期のコピーのようだった。

挽沅は可愛らしいまるまるちゃんが顔を引き締めて、厳粛で堅苦しい様子を想像すると、目に笑みが溢れ、光が煌めいた。

時陵は笑みを含んだ挽沅の様子を一瞥し、彼女が何を考えているのかを理解して、目に少し諦めの色を浮かべた。

「あの頃はまだそんなに小さかったから、今のようなわけがないだろう。ただ口数が少なかっただけで、実際はとても腕白だったよ」時陵は少し感慨深げに昔を振り返った。

時陵が大人になってからは、自分の子供時代の姿を他人に話すことはほとんどなかった。彼が君家の権力者となり、時代の頂点に立つと、外部のメディアは彼を様々に神格化し、時陵は三歳で文字を覚え、四歳で漢字をマスターし、五、六歳で天文地理に通じ、七歳で最初の資産を成功させたなどと報道した。