【押し合いへし合い、早く始まらないかな?】
【今日の楽しい大世界を見るために、テレビで高画質を見ながら、スマホでコメントも見てる。大変だよ。】
【前の人と同じく、コメント見るためにわざわざ二つのデバイスを開いてる。】
【まだ始まらないの?もう随分楽しい大世界見てないんだけど、今日は『長歌行』のために特別に見るんだ。】
番組はまだ始まっていないが、ネットユーザーたちはすでに待ちきれない様子で、コメントが次々と流れていた。ついに、8時ちょうどになり、配信が始まった。
おなじみのバックグラウンドミュージックが流れ、いつもの司会者たちが歌と踊りの中で、楽しい大世界の幕を開けた。
いつものように、司会者が長いスポンサーリストを読み上げ、そして今日のゲストを紹介した。
「さあ、それでは『長歌行』のキャストの皆さん、秦塢さん、阮瑩玉さん、夏挽沅さん、錢永さん、劉加有さんを今日のステージにお迎えしましょう!」
司会者の紹介が終わると、ステージ全体が暗くなった。
優雅な笛の音が響き渡り、大画面には墨が広がり、鉄のように強く銀のように輝く「長歌行」の三文字が描かれた。
ステージの四方のディスプレイと舞台全体に、緑の竹林が映し出され、ドライアイスの霧が絶え間なくステージ上に漂っていた。
一筋の明るい光がステージに当たり、黒い衣装の秦塢が人々の視界に現れた。剣のように鋭い眉と星のような目、凛々しく堂々とした姿は、すぐに会場の観客から驚きの声を引き出した。
秦がステージの中央に歩み寄るにつれ、大画面では『長歌行』のキャスト宣伝映像が流れ続けていた。
清々しい師兄、義侠心に満ちた剣客、次々と変わる身分、山間から朝廷へ、武林から隠居生活へと変わる場面。扶衣公子林霄の波乱万丈な人生を見せていた。
この背景映像だけでも、視聴者は物語を見たいという欲求をかき立てられ、林霄の足跡をたどり、万里の河山の興亡栄辱を見たいと思わせた。
【スイカテレビ局はさすがにお金持ちだね、このステージ本当に綺麗。】
【確かに、今回スイカテレビ局は楊監督に面子を立ててるね。このステージ効果は本当に素晴らしい。】
【わぁ、秦塢は本当に演技派だね、私の心の中の扶衣公子を演じきってる。】
【かっこいい!!うちの秦塢は本当に素敵!】
【うぅ、秦塢、ママ愛してるよ!】