橋本家は前庭と裏庭に分かれていて、前庭には三つの部屋があり、橋本満蔵夫婦と二人の女の子が住んでいた。裏庭にも三つの部屋があり、そこには二人の老人と二人の男の子が住んでいた。
どれも茅葺き屋根の家だが、裏庭の三部屋は新しく、建ててから二年も経っていなかった。満の町に嫁いだ妹がお金を出したと言われていた。橋本おばあさんは満の継母で、妹は異母姉妹だった。町の工場労働者に嫁ぎ、家計は悪くなく、しばしば実母に金品を送っていた。二人の老人は橋本満蔵と同居していたが、食事は別々にしていた。おばあさんは少し贅沢な食事を好み、また橋本おばさんを嫌っていたため、台所を分けていたが、満は二人の老人に十分な食料と生活費を提供していた。
橋本おばあさんはちょうど新しい家の入り口に座り、ざるで白い豆の皮をむいていた。真理子は「おばあさん」と声をかけたが、立ち止まらずに垣根のところにいる兄弟たちの方へ走っていった。
この日、満は子供たちと一緒に垣根の修理をしていた。まだ薪を編み込む方法を使っていたが、秀明と勇太は今では十四歳と十三歳になり、この作業をとても手際よくこなしていた。
秀珍は真理子より一歳半年下で、七、八歳の妹の珠美と一緒に菜園でサツマイモを掘っていた。
前世で溺れる前、真理子は橋本家の子供たちとは同じ村の知り合い程度で、あまり親しくなかった。溺れて満おじさんに救われた後、彼女はよく訪れるようになり、彼らと少し話すようになった。その後、彼らは外に出て勉強や仕事をするようになり、真理子は公道村に留まるしかなく、また疎遠になってしまった。
「秀」と真理子は呼びかけた。四人兄弟の名前にはみな「秀」の字が入っていたが、普段は秀珍だけをこの字で呼んでいた。
四人が一斉に顔を上げて彼女を見た。前世と同じように、普段は無口で人と接することの少ない真理子が突然彼らの家に現れたことに驚いた様子だった。
一番小さい珠美は子供らしく遠慮なく、ストレートに尋ねた。「うちに何しに来たの?」
秀珍は妹を睨みつけ、真理子に向かって言った。「真理子、何か用事?」
真理子は微笑んで答えた。「別に、おじいさんと一緒に来たの。おじいさんは前でお父さんと話してるから、私はみんなに会いに来たの」