彼女は力強くうなずき、真剣な口調で言った。「うん、絶対に友達!一生の友達よ!」
「指切り」中島黙は軽く笑いながら古川真雪に右手の小指を差し出した。
彼の幼稚な行動に真雪は思わず笑みを浮かべた。彼女も同じように右手の小指を出し、二人は指を絡ませ、親指で印を押して、一生の友達になることを約束した。
この世で最も寛容な愛とは、おそらく、あなたが深く愛する人を追いかけることを許すことだろう。
中島黙は真剣かつ臆病に、こっそりと真雪を何年も慕い続けてきたが、結局は彼女の拒絶から逃れることはできなかった。
彼女の拒絶に少し落胆はしたものの、それ以上に安堵を感じた。彼はようやく何の負担もなく、自分に新しい生活を始め、新しい恋を探すよう言い聞かせることができるようになった。
真雪が黙を拒絶したことで、最も喜んだのは中島家の人々と久保清森だった。
一週間後、黙は友人の卒業式に出席するためアメリカ行きの飛行機に乗った。チケットは片道で、帰国の時期は未定だった。
……
生活はまだ続いていく。初夏の季節に綾部久辰の誕生日がやってきた。
パーティーの王子様である久辰は、いつもの派手なスタイルを踏襲し、盛大にパーティーを開いて祝う予定だった。
長い間悩んだ末、彼は今年の誕生日パーティーのテーマを「プールパーティー」に決め、場所は郊外にある彼の豪華な別荘に設定した。
夜になると、冷たい月の光が水のように降り注ぎ、豪華な別荘のすみずみまで照らし、そこに幻想的な美しさを加えていた。
様々な高級車が別荘の前で止まり、降りてくる男女はみな華やかな服装で、顔には喜びの笑みを浮かべていた。
招待した男性ゲストが思う存分楽しめるよう、久辰は特別に多くのモデルをパーティーに招待していた。
プールの前にはすでに多くのゲストが集まっており、女性たちはセクシーなビキニを着用し、男性たちは上半身裸で、ビーチパンツだけを身につけていた。
DJがステージでプレイし、激しい音楽が別荘内に響き渡る中、多くのゲストが音楽に合わせて体を揺らし、自由にくつろいで楽しんでいた。
真雪は洗面所の鏡の前で、レースのドレスのジッパーを下げた。ドレスは滑るように床に落ちた。