第379章：あなたの声が……聞きたい

私は、あなたが私のために喜怒哀楽を見せる姿が好きです。あなたの傲慢で、世間知らずな姿も好きです。

あなたの優しさや思いやり、人の気持ちを理解する心、そして時折無意識に見せる慵懶さと色気のある美しさも好きです。

古川さん、私はあなたが好きです。想像以上に。

あなたと添い遂げたい、毎晩あなたを抱きしめて眠りたい、毎朝目覚めた時にあなたと太陽の光がそこにあることを願っています。

あなたと白髪になるまで共に生き、子や孫に囲まれ、あなたと...余生を共に過ごしたい。

古川さん、愛しています。

——久保清森より】

清森の心には華麗な言葉はなく、一言一句が素朴でありながらも誠実だった。

彼はデスクに向かって座り、何を書くべきか苦心していたが、頭に浮かぶのは真雪の一挙手一投足ばかりだった。

彼は華麗な言葉で彼女の美しさを描き、自分の感情を表現したいと思っていた。

しかし、最終的に筆から流れ出た言葉は非常にシンプルで、華美な修飾はなく、ただ彼の純粋な告白だけがあった。

古川真雪は手紙を折りたたみ、再び封筒に戻し、先ほどの手紙と一緒に自分の横に置いた。

「手紙をありがとう」と彼女は言った。

久保清森は愛情を込めて彼女の頭を撫で、手を下ろす時に腕時計の時間をちらりと見て、「もうすぐ12時だよ。去年の誕生日を祝った後は、新しい誕生日を迎えることになるね」と言った。

彼はテーブルの上のライターを取り、ケーキのろうそくに火を灯した。「あと10分。願い事をして、ろうそくを吹き消そう」

真雪はうなずき、両手を合わせ、ゆっくりと目を閉じ、心の中で誕生日の願い事を唱え、願いを一つ立てた後、ゆっくりと目を開けてケーキのろうそくを吹き消した。

清森は彼女の前に顔を近づけ、好奇心を持って尋ねた。「真雪、何を願ったの？清森と白髪になるまで一緒にいることを願った？」

真雪は手を伸ばして、彼の近づいてきた顔を押しのけ、首を振った。「違うよ」

「じゃあ、清森との間に早く子供が欲しいってこと？」

真雪は思わず目を回し、「違う」と言った。

「じゃあ、早く清森と再婚したいってこと？」

「...違うよ」

連続して何度か推測したが、すべて外れた清森は、「じゃあ、何か教えてよ」と言った。

しかし、真雪はまた首を振った。「言えないよ」