第370章:この件は必ず徹底的に調査します

古川真雪は思わず笑みを浮かべた。彼女は無関心な口調で答えた。「私もわからないわ」

少し間を置いて、彼女は突然話題を変え、尋ねた。「そういえば、これからちょっと時間がかかりそうだから、今夜の集まりはキャンセルしておいた方がいいかしら。また今度にしましょう」

綾部久辰は頷いた。「そうだね、じゃあ彼らにメールして知らせておいてよ」

「うん」

真雪はバッグから携帯を取り出し、数人の友人たちにグループメッセージを送った。今夜は用事があって会えないこと、また改めて約束しようと伝えた。

友人たちはすぐに返信し、あっさりと今夜の集まりのキャンセルを了承し、次回を約束した。

車はすぐに警察署の前に到着した。白川思花と数人の友人たちは警察官に押されるようにして、警察署に入ることを余儀なくされた。

彼らの狼狽ぶりとは対照的に、真雪は異常なほど落ち着いていた。

彼女は優雅に車から降り、久辰と並んで警察署へ向かった。

署長はわざわざ警察署の入り口で彼女を待っており、彼女がゆったりと歩いてくるのを見て、敬意を込めて手で案内するジェスチャーをした。「古川様、どうぞお入りください。証言録取にはそれほど時間はかからないでしょう」

「わかりました、ありがとうございます」

警察署内は、ちょうど連行されてきた人々の取り調べと証言録取のため、騒がしくなっていた。

真雪は非常に協力的に証言を行い、事件の経緯を一つ一つ署長に説明した。その間、何度か「彼らは私のボディガードを殴って怪我をさせました!」と強調することを忘れなかった。

署長は彼女の暗示を聞き逃すはずもなく、厳しい表情で答えた。「古川様、ご安心ください。この件は必ず徹底的に調査し、あなたのボディガードに対する説明責任を果たします」

真雪はようやく満足げに頷いた。「よろしくお願いします」

一方、思花の数人の友人たちはパトカーの中にいる時から異常に興奮状態で、単に酒に酔っているようには見えなかった。

警察官は心の中で少し疑いを持ったため、警察署に着くと、最も興奮していた男性にトイレで尿を採取させ、検査をすることにした。

簡単に言えば、薬物使用の疑いがあったのだ。

結果は期待を裏切らなかった。尿検査の結果は陽性だった。

思花を含む他の数人全員にも尿検査が要求された。

これで彼らは完全にパニックに陥った。