第五十三章 クラシックの再現

三組のゲストはそれぞれの宿泊先に戻り、昼休みの時間を利用して家の片付けをした。

前回、おばあさんが朝比奈初にくれたサツマイモ、栗、クルミはまだ残っていた。彼らが最後に帰る時、これらの食材は番組スタッフに預けていたのだ。

ちょうど彼らが片付けをしている時、スタッフがこれらの品物を初に届けに来た。

スタッフ:「これは前回お預かりした品物です。それから10貢献ポイント頂きます。」

「はい、わかりました」初は前回残った貢献ポイントから10枚取り出し、スタッフに渡した。

前回、彼らが学校を離れた後、生配信は終了していた。保管についての件は初が番組スタッフと個人的に相談したものだった。

当時、彼らは食べきれずに無駄にするのが惜しかったし、第二回の収録もあると思っていたので、持ち帰る必要もないと考え、初は番組スタッフに一時的に保管してもらうことを思いついたのだ。

黒田監督は初からの要望を聞き、当然このチャンスを逃すはずもなく、初に提案した:品物の保管には10貢献ポイントが必要だと。

その時は生配信をしていなかったので交換条件を記録できなかったが、番組スタッフは抜け目なく、まず初の品物を預かっておいて、第二回の放送開始時に彼女に貢献ポイントを支払わせることにした。番組スタッフはゲストの貢献ポイントを横領したという罪名を着せられるのを恐れていたのだ。

【あっ、忘れてた。朝比奈姉さんにはまだこんな物資があったんだ】

【番組スタッフ今回すごく気が利くね、わざわざ遠くから朝比奈姉さんのためにこれらを持ってきたなんて。でも貢献ポイントはちょっと笑っちゃうよね、まさに黒田監督がやりそうなこと】

【助けて!このサツマイモの袋を見たら前回のおじいさんとおばあさんを思い出しちゃった。二人のお年寄りはまだ朝比奈姉さんたちが村を離れたことを知らないんだろうな、うぅ】

午後、六人のゲストの任務はビーチのゴミ拾いだった。

初たちは港に近い場所に滞在していたため、最初に到着した。他の二組のゲストはまだ道中だった。

番組スタッフは大きな漁船を一隻借りていた。外観は少し古びて見え、かなり年季が入っているようだった。