第193章 あなたが来ても私が見えないのが怖い

バラエティ番組の収録が一時停止してから、ホットサーチのランキングには数日間関連のワードが見られなくなり、一般人である朝比奈初はカメラから離れると、まるで消えてしまったかのようだった。

ある日、朝比奈初はウェイボーのアイコンに赤い点が表示されているのに気づいた。彼女は少し強迫観念があったので、何気なくウェイボーを開き、暇つぶしにしばらく閲覧していた。

朝比奈初は偶然、篠田佳織のウェイボーを見つけた。投稿は30分前のもので、3年間交際していた彼氏と入籍したことを公式に発表していた。

篠田佳織が投稿した結婚証明書を見ても、初はあまり反応しなかったが、驚いたのはこの投稿へのコメント欄だった。そこには大きな情報量が隠されているようだった。

【うわっ!ずっと佳子のサブアカウントをフォローしてると思ってた!!】

【妹さんだったのか、なんてこと。こんなに長い間、みんな佳子だと思ってたのに、姉妹二人とも説明しなかったんだね】

【もしかして、これは佳子のサブアカウントで、今は使わなくなって妹に譲ったとか?】

【マジで?公式発表に姉のアカウント使うの?それって私的には話題作りのためじゃない?】

これは元々篠田佳織のプライベートアカウントで、普段はあまり注目されておらず、時々日常を共有する程度だった。しかし、海外移住後は何も投稿せず、アカウントを半年間限定公開に設定していた。

まさかこのアカウントが再び使用され、それも結婚の公式発表のためだとは。ネット上を驚かせたのは、このアカウントが実は篠田佳織のものだったということだ。

間もなく、この投稿の注目度は急上昇した。

多くのネットユーザーの疑問の声に対し、朝比奈初はコメント欄に祝福の言葉を残した:【おめでとう】

これは彼女がウェイボーを開設して以来、初めて誰かにコメントしたものだった。鋭い目を持つネットユーザーたちは朝比奈初がコメント欄に現れたことに気づき、次々と拡散し、徐々に疑問の声を覆い隠していった。

その中で、九十九聴も人気投稿を見つけ、コメントを残した:【篠田さん、おめでとう。新婚おめでとう、末永くお幸せに】

……

30分後、篠田佳織は突然後悔し始め、自分が衝動的だったと感じた。