第276章 フィナーレカウントダウン

周知の通り、ブライアンは若い頃に指輪のデザインで名を馳せ、ジュエリー業界では誰もが認める愛の守護神だった。

妻が亡くなってからは、オーダーメイドの枠を限定数に変更し、さらに新しいルールを追加した:指輪のデザイン以外なら何でも受け付ける。

このニュースが広まると、業界の人々は彼がそうすることで自分の看板を壊していると笑った。

今、長谷川彰啓が身につけているその指輪は、ブライアンがデザインした最後のペアリングだった。

以前、ブライアンが彰啓に会ってペアリングを贈ると言った時、彰啓ははっきりと断っていた。

彰啓の視点では、彼とブライアンは知り合ったばかりで、そのような状況でそんなものを受け取るのは本当に難しかった。一方で、彰啓はまだ指輪が自分には何の役にも立たないと思っていた……しかしその直後、彼と朝比奈初は婚姻届を提出した。

真実を知った後、彰啓は手にしているこの指輪の本当の意味を完全に理解した。

二人の会話は30分も経たないうちに、ブライアンは帰らなければならないと言った。

去り際に、ブライアンはまだ彰啓に言った:「長谷川さん、もし機会があれば、奥様にお会いしたいです。」

彰啓:「あなたの願い通りになるかもしれませんね。」

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今日、第6回目も幕を閉じようとしていた。

基地を離れる前に、監督は皆に二つのことを発表した:「私事で、次回と次々回は一時的に離れることになりました。黒崎副監督が次の二回の撮影内容を担当します。」

黒崎副監督は女性で、第1回の撮影時に監督が酔って遅く起きた日に、彼女が一時的に監督の代わりにゲストたちにタスクを発表したことがあった。

それ以外の時間はすべて舞台裏の仕事を担当しており、皆も彼女に対する印象は悪くなかった。

監督:「もう一つ皆さんに確認したいことがあります。先週、私たちの番組チームの調査により、最終回のテーマは「温かい家族」に決定しました。何か問題があれば、いつでもスタッフに相談してください。そして私も最終回までには戻ってきて、皆さんとお会いします。」

【うおおおマジか!番組チーム大好き、なんてうまくやるんだ、まさに私の心をつかんでる】

【黒田監督の仕事の速さはさすがだな……前回終わったばかりでこのアイデアが出たのに、こんなに早く実現するとは!!】