グループ分けが終わると、ゲストたちはコミュニティのボランティアと一緒に買い物に出かけた。
買い物に向かう途中、張本詩織は朝比奈初にぴったりとくっついて、まるで強い味方を見つけたかのように、非現実的な期待を抱いていた。「朝比奈さん、あなたが湯圓を選んだのは、私たちが勝てると思ったからですか?」
初は顔を上げて彼女を一瞥し、否定した。「いいえ、どうしてそう思うの?」
「えっ?でもネットでは朝比奈さんの勝率はすごく高くて、基本的にあなたがいるグループはいつも勝つって言われてますよね?」
詩織は前の3回の収録には参加していなかったが、収録に参加する前に番組の関連動画や用語集を見て、番組のゲストや収録ルールを理解しようとしていた。
朝比奈初とチームを組むことを知った時、詩織は何故か自信を持ち、彼らのグループは必ず勝つと確信していた。
詩織のこのような説明を聞いて、初は軽く口角を引き、淡々と言った。「あなたもそれを信じるの?」
初が湯圓を作ることを選んだのは、二種類の麺食の中で、みんながよく作るのは餃子だと知っていたからだ。みんなきっと餃子を選びたいと思うだろう。彼女は挑戦的なものが好きで、ちょうど自分も湯圓を作ったことがなかったので、この機会に試してみたかったのだ。
詩織は誠実に頷いた。「信じますよ、だって大衆の目は雪のように明るいですから」
「それはそうね...」初は意味深に頷き、穏やかに返した。「だからこそ、あなたが彼らの言う『目に清らかな愚かさを持つ大学生』というタイプだと理解できるわ」
詩織:「……」
【小林詩央、あなた……】
【ハハハハこの表現本当にぴったりだよねハハ、私たちの詩織ちゃんは本当に純粋すぎる!朝比奈さんも普段からネットサーフィンしてるんだね、「清らかな愚かさ」っていうミームも知ってるなんて】
【大学生の評判が傷つけられた一日】
【大学生たちは見ないで、全部中傷だから!】
【愚かな大学生に長谷川一樹を加えたら、完璧!】
……
食材を買って戻ると、みんな積極的に準備を始め、昼前にこの任務を完了させようと努力した。
餃子チームは二種類の餡を用意した。豚肉と白菜の餡、そしてニラと卵の餡だ。一方、湯圓チームも同様に二種類用意し、一つは伝統的な黒ゴマ、もう一つはタロイモペーストだった。